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起毛商品（ベルベット、コーデュロイ）は摩擦に注意してください！
みなさんこんにちは！志村です。
今日は、洋服の話をしたいと思います。
クリーニング屋さんなんで、洋服の話は当たり前なんですけどね(^^ゞ
さて、冬の素材といえばいろんなものがあります。
ダウン、ウールセーター、毛皮・革などなど色々なものがあります。
その中で今回取り上げるのは「起毛商品」です。
起毛商品とは、ベルベットやコーデュロイといった短い毛がたくさん立っている素材です。
生地に厚みがあるので暖かく、冬服素材と言えます。
ベルベットは13世紀のイタリアで作られたそうで、
現在でも高級素材ですが、当時も王侯貴族が着飾るために作られていたようです。
そんな起毛商品ですがこんな状態になってしまった事はありませんか？
コーデュロイのズボンの膝や、ジャケットのポケットの下のあたりや
エリ周り・袖口等によく発生します。
これをシミと思われている方や
スレて色が白くなっちゃったと思っている方も多くいらっしゃるので、
ここでこれを簡単にご説明させていただくと
実はこれ・・・
起毛している繊維が抜けてしまっているんです！
それをわかりやすく説明するためには断面写真がいいので、
横から写真でとってみます。
写真で見ていただくと、色が白くなってしまっている部分の表面には何もなくなっているのが
お分かり頂けるかと思います。
起毛商品はデリケートではあるものの、表面からの摩擦にはある程度の強度があります。
ところが、裏面からの摩擦には非常に弱い側面も持ち合わせています。
そのため、ズボンの膝部分など頻繁に生地と触れ合う部分などは
摩擦が生じ、繊維が抜けてしまうのです。
繊維が抜けてしまった結果、生地本来の色が前面に出てきてしまい
このように白っぽくなったように見えてしまうのです。
では、これを防ぐためにはどうしたらよいか？
足の曲げ伸ばしなどは防ぎようがありませんが、
上着もズボンもなるべくポケットの中に物を入れないようにして下さい。
→裏面から摩擦されてしまいます。
上着を着たまま車の運転をしないでください。
→いくら表面からの摩擦に強くても、シートベルトは体に密着しているので摩擦で毛が抜けます。
以上が予防策となります。
おしゃれな衣料は、そもそもデリケートに作られており
着こなしのルールやメンテナンスを頻繁に行っても傷んでしまう事があります。
それを承知したうえで、できるだけ長くお楽しみいただければと思います。